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短信:がん粒子線治療費を病院に直接支払う民間保健サービス ‐第一生命が医療安心サポートの対象医療機関を拡大‐

 第一生命保険では、がん治療の最先端医療、粒子線治療(陽子線、重粒子線治療)の医療費の支払い給付金を、治療開始直後に直接、医療機関に支払う「特定先進医療ダイレクト支払いサービス」を15年8月から開始した。

 対象医療機関は7か所であったが、11月2日から3か所拡大し、10医療機関となった。

 先進医療は患者の体に優しく治療効果も高いが、概して高額な技術料を要する(陽子線治療約260万円、重粒子線治療約300万円)。いざという時、患者がその心配をしなくて済むように設けられたのが同社のこの制度。

 この先進医療特約に加入している場合、治療開始前の事前査定を経た上で治療開始後に同社から医療機関に医療費が給付金として直接支払われる仕組みだ。

 社会保険を補完する意味で企画されたという商品だが、スタート間もないこともあって加入実績はまだないという(対象10病院は下記参照)。

 

<サービス対応医療機関>

福島県郡山市  一般財団法人脳神経研究所附属 南東北がん陽子線センター
群馬県前橋市  群馬大学重粒子線医学研究センター (今回拡大)
城県つくば市  筑波大学付属病院 陽子線治療センター
千葉県柏市   国立がん研究センター東病院
長野県松本市  社会医療法人財団慈泉会相澤病院(今回拡大)
愛知県名古屋市 名古屋市立西部医療センター 陽子線治療センター
福井県福井市  福井県立病院 陽子線がん治療センター
兵庫県たつの市 兵庫県立粒子線医療センター
佐賀県鳥栖市  九州国際重粒子線がん治療センター
*また、15年12月から重粒子線治療を開始する予定の神奈川県立がんセンターも同サービスの対応医療機関となる予定。

 

 話が変わって、分娩費用においては、社会保険制度のなかで、健康保険の一時金として、ほとんどが出産後に各保険者から一定の割合で「出産育児一時金」として支払われるが、近年の分娩費用の高騰で、出産費用の前払いを望む声も多い。
 これについては事前の手続きを踏めば(分娩機関によっては不可能な場合もあるが)、先述のがん治療費同様に各保険者から直接支払ってくれるという制度もある(※参考:直接支払制度)。

 ただ、最近病院によっては、クレジットカードによる医療費の支払いが可能となり、出産費用の支払いもできる。但し大学病院や大病院の一部で、限られたブランドのカードによる、というしばりもある。

 

※…「直接支払制度」
 産科の出産育児一時金については、事前の手続きを踏むことで分娩機関の窓口で支払う出産費用の負担を軽減するために、この「出産育児一時金」を、支払機関を通じて健保組合から分娩機関へ直接支払うことができる制度もある。これにより出産育児一時金を支給額内で直接、出産費用に充当することができ、被保険者が出産費用を一時的に立替える必要がなくなるというもの。