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短信:長崎大学 病原体研究に高度安全実験施設(BSL4施設)設置へ。政府 、安全対策、財政面で支援

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長崎大が、坂本キャンパス(長崎市)に設置を検討していた「高度安全実験施設(バイオセーフティレベル4・BSL4施設)について、長崎市では設置を容認する方針を固めた。長崎県も同様の方針だが、国も17日、関係閣僚会議で安全確保の取り組みを、財政面などで全面支援することを決めた。(毎日)

 BSL4施設は、病原体を実験室から外に逃がさず、安全に取り扱うことができる施設。

世界では18か国41施設が稼働し、BSL4病原体による感染症の確定診断や治療法、ワクチン開発などに使用されている。

 しかし、日本では1981年に、国立感染症研究所(武蔵村山市)がBSL4に対応できる施設を建設したが、一部住民の反対を踏まえ、使用を見合わせている。このため、現状では、エボラ出血熱のような危険な新興感染症が発生しても、限定的な実験室診断しか実施できない。海外の研究機関に診断や分析を任せると長い時間がかかり、最悪の場合、患者を救えないだけでなく、感染の拡大が危惧される実情にある。

 このため、日本が国民を自らの力で感染症から守るには、BSL4施設の設置が不可欠となっている。

 地元の同意が得られれば、長崎大の施設設置への動きは本格化していく。

 長崎大では、「世界の動向や当大の国際的実績及び経験を踏まえ、日本、世界の感染症対策に貢献し、いかなる疾病にも対応可能とすべく、BSL4病原体に対応できる安全な施設を用いた研究を開始したい」と考えている。