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短信:- 喫煙による経済損失、WHOが116兆円と試算 -

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 〔ジュネーブ=共同〕世界保健機関(WHO)は、たばこが世界経済に与える影響に関する報告書を発表し(1月10日)、健康被害への医療費などで年間1兆ドル(116兆円)以上の損失を与えていると指摘した。

 特に喫煙人口が増加傾向にある途上国での被害が深刻だとして、たばこへの課税強化などの対策を求めた。

 事態を放置した場合には、喫煙を原因とする死者が現在の年間600万人から、2030年には800万人に増加する可能性があるとした。

 WHOの15年の資料によると、世界の喫煙人口(15歳以上)は約11億1300万人。

 国別では中国が1位で約3億400万人、次いでインドの約1億500万人、インドネシアの約6800万人。日本は約2500万人で7位だった。全体の8割を中・低所得国が占めており、先進国で喫煙防止対策が効果を上げ喫煙人口が減少する一方、全体では途上国の人口増もあって減少していないとした。

 たばこの課税強化策などで、たばこ産業の雇用などに悪影響が出るとの見方については「健康被害に伴う損失の方が多大だ」と反論した。また全ての国がたばこ1箱に約0.8ドルを増税した場合、世界全体で1400億ドルの増税効果が見込め、成人の喫煙者も最大で6600万人減るとの試算を示した。

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 日本でもたばこによる損失は、関係団体によりいろいろ試算されているが、いずれもたばこの社会経済に及ぼす損失は、税収をはるかに上回っているという。

 また、厚労省研究班の推計によれば、受動喫煙で命を失う人は年間約1万5千人にのぼるという。巨大災害が毎年起きているのに匹敵する数字である。

 政府は2020年の東京オリンピックに向け、公共の場の対策強化を目指している。

 学校や病院は敷地内禁煙、ほかは建物内禁煙とし、サービス業などは喫煙室設置も認める案を軸としている。法で定め、罰則も科す方針だ。