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短信:人の臓器を動物体内で作製容認 基礎研究に限定、薬開発等に期待

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 動物の体内で人の臓器を作る基礎研究を検討してきた文科省の専門委員会は10月24日、薬の開発や病気の原因解明などに利用できる可能性があるとして、適切なルールや厳格な管理体制のもとであれば、基礎研究に限り容認することを大筋で了承した。文科省は今後、関連指針の改正案を示し、来年度中に改正する方針である。

 生命科学分野の基本方針を決める政府の生命倫理専門調査会は、2013年に動物の体内で人の臓器を作る基礎研究を容認する見解をまとめた。その後、文科省の委員会が具体的な指針改正に向けて、倫理面の課題などを検討してきた。

 これまで主にマウスなどで進められてきた基礎研究が、いよいよ大型の動物実験の段階に入る。動物と人間のキメラという倫理的、科学的な議論はあるものの、多くの一般人が想像するであろう立体的な臓器を作製するためには、避けて通れない研究である。現在はiPS細胞の分化誘導によって、主に心筋シートや神経などの臓器を構成する一部は生成できるようになってきているが、究極のゴールの一つとして、患者自身のiPS細胞による臓器移植があげられる。

 今後、ますますこのような研究が増えることが予想され、法整備など周辺環境の早急な整備が急がれる。

 

【朝日、エヌオピ】