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短信:「2019年 日本の医療に関する世論調査報告」医療への満足度は62%、制度策定過程の透明性には不満

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 日本医療政策機構では9月17日、「日本の医療に関する世論調査」を実施した。2006年から毎年継続的に、日本の医療及び医療制度に対する満足度に加え、医療政策への国民の参画等について調査を実施している。

 本調査は、全国の20歳以上の男女2,000名を対象に、例年の事項に加え、国民皆保険制度の持続性・高額医薬品、薬剤耐性なども加えて、インターネットによる世論調査として行った。

 報告書は、調査結果から浮かび上がる日本の医療政策の今後の論点を、次のように見ている。

 

 ●医療の安全性や技術の質に対する国民の満足度は高く、医療現場における医療提供者たちは国民に評価されているといえるだろう。一方で、各疾病対策の推進などにおける当事者参画が一部で進んでいるにも関わらず、医療制度の策定過程における透明性や、策定過程における透明性への満足度は依然として低い。自分の声を医療政策に反映させたいとする回答も約8割にのぼる。政策策定に係る検討会などの関連会合において、公益委員や患者委員を含めることのみならず、国民の声を医療政策への反映の仕方や設計そのものについて、今後は再定義や議論が必要となりうる。

 

 ●高額な医薬品を公的医療保険の対象にすることに肯定的な国民の声が明らかになった。では、財源が限られている中、何を対象外とするかということについては理解が得られるのか。医療費全体の2割に過ぎない薬価部分のみならず、医療システム全体の中で、どのような効率化であれば国民は賛同するのか、今後の調査で明らかにしていきたい。

 

 ●なお、薬剤耐性(AMR)の領域では、科学的エビデンスに基づく知識が国民に浸透していないことが明らかになった。情報の受け手のリテラシーに関わらず、すべての人が健康的な生活を享受できるようなエビデンスに基づいた情報の普及手段の検討、さらにはエビデンスに基づく政策の策定が引き続き重要である。        

<HGPI Health&GlobalPolicyInstitute 調査報告より>