重要なのは親子でのルール作り
<夏休み明けに不登校は増加傾向>
夏休みを終え新学期を迎えるに当たり不安を感じる頃は、不登校が増加する傾向にある。
何を準備すればいいのか?家庭でできる不登校対策には何があるのか?
心理学に基づく行動療法の立場から、不登校に対する包括的支援、アプローチの構築を専門にする明治学院大学の小野昌彦教授と、子育てに役立つメンタルヘルス情報の発信にも力を入れている精神科医の前田佳宏医師に語っていただいた。 〔株式会社スダチ〕
まず、小野教授は、新学期に不登校にならないために、ずばり7つの条件の必要性をあげる。
・児童生徒が登校することの意味がわかっていること。
・適切な休み方(体調が悪い時には通院し、医師の診断に従って休養する)
・在籍学年相応の学力があり、授業等が理解できていること。
・年齢相応の社会性があること
・在籍学年相応の体力(特に持久力)があること
・学校に関連することに不安、恐怖(いじめなど)がないこと
・無理なく登校できる生活習慣を身につけていること(起床、就寝、食事、ゲーム時間等)
7つの条件を満たすためには、小野教授は、特に夏休みが明けてから子供が登校した際のプラス要因が多くなることが重要だと話す。
また、「登校することの意味を子供自身が見出すために、子供の興味、関心があることをじっくり探求するように仕向けて将来の目標や夢などについて親子で語ることの重要性についても指摘する。
精神科医の前田佳宏医師は、子育てに役立つメンタルヘルス情報の発信を続けているが、「子供が自分の気持ちを自身でコントロールするのは、難しいことが多いです。ご家庭で学校に近い生活のスケジュールを作るのも一案です。
そして子供が頑張って学校に行ったら、褒めること。ご褒美もいいですね。大事なのは学校が担っていた役割を、休暇中は家庭が代わりに果たすことで、整っていた生活習慣を失わないことです。」
以上