- 訪日 4000万人、新たな時代到来 2025年推計値は過去最高の 4268万人 -
旧年8月の本稿にてここ10年日本人の国内旅行はほぼ横ばいのトレンドにある中、訪日インバウンド市場が拡大し続けている事、またその中で日本人旅行者を増やしていく為の取り組みについて寄稿致しました。
今回は増え続ける訪日インバウンド市場の現在についてフォーカスしてみたいと思います。
● 2025年のインバウンドは、旅行者数、旅行消費額いずれも過去最高を記録。
訪日外国人旅行者数は、日本政府観光局(JNTO)の推計値で、前年比 15.8%増の 4268万3600人と初めて4千万人を超えました。
訪日外国人旅行者の消費額も、観光庁のインバウンド消費動向調査の速報値で、同16.4%増の9兆4559億円となり、輸出産業として自動車産業に次ぐ存在感を増しております。
地方部への誘客や地域を潤す観光の在り方など、課題はありつつも、政府が目標とする2030年の 6千万人、15兆円にまた一歩近づいた形となります。
● 22年間で 8倍 コロナ禍からⅤ字回復
訪日外国人旅行者数は、小泉純一郎首相(当時)によるいわゆる「観光立国宣言」を受けてビジット・ジャパン(訪日旅行促進)事業がスタートした 2003年の 521万人から、22年間で約 8倍に増加しました。
リーマンショックや近隣国との関係悪化、東日本大震災などを経て、初めて 1千万を超えたのが 2013年。2016年に 2千万人を突破、2018年には 3千万台に到達し、その後コロナ禍を受け実質ゼロに落ち込みましたが、その後はご存じの通り、V字回復を遂げました。
JNTOの推計値では 2025年の年間値は、中国、香港市場を除く20市場で過去最高を記録しており、過去最高だったのは、韓国、台湾、シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピン、ベトナム、インド、豪州、米国、カナダ、メキシコ、英国、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、ロシア、北欧地域、中東地域となっております。
● 日本、当社を含めた今後の課題
上記の数字は国策として上手くいっているように感じますし、訪日頂けるという事は為替のみでなく、訪日自体に魅力があるからであり、誇らしい部分もあるかと思います。一方でオーバーツーリズム等の観光公害も目立ってきており、今後の訪日旅行者が増えるにあたってはインフラ整備も含めた受入れ体制の構築から見直す必要もあるように思います。
今後5年余りで6千万人の訪日を目指すとすると、ますますホテル需要や地域の観光需要も増えてくる事となり、新たな事業の創出や雇用も生まれてくるかと思います。ホテルリネン事業部と致しましても取りこぼしの無いように獲得に動ければと考えております。
著者の近況でございますが、旧年7月に東京でオープンを迎えました外資系ラグジュアリーホテルを担当させて頂いております。今後も外資系ラグジュアリーホテルが増える事は確実な状況ですので、業務に携わる事は勿論、海外ブランドの把握や外資の仕事の進め方にも慣れて行くのが課題ですが、驚いているのが、日常に当たり前に英語が入ってくる事です。
外資なので当たり前とは思うのですが、日常いきなり英文メールが入ってきたり、Webを含む面談の際にも、メーカー(海外)、ホテル(半分は外国人)との間に挟まれる際には英語のやり取りになる等、やりづらさを感じます(と言いますか、ついていけません)。
直近で3件程、別の外資系ホテルと関わりもありましたが、総支配人(GM)がアジア系、ヨーロッパ、アメリカ系等の、何系の外国人かでまた拘りが違ってきたりするのも、当然とは思うのですが、驚きを感じます。
10年以上前に英語が関わる事と言えば道を聞かれる時位でしたが、もはや「日本にいるから英語は喋れなくてもいいや」とも言えない状況になってきており、目下の英語の必要性とAIの発達には目を見張る部分がございます。
現在は英語の話せる方が当拠点に転職して下さいましたが、それ以前に英語表記の見積を急かされたり、ゲストランドリーの預かり伝票として客室に置かれる文面を急がされたりしましたので、結果としてほんの一部ではありますが、私の英文/邦文表記のランドリースリップが、1泊20万を超えるラグジュアリーホテルの客室内に置かれるという形になりました。
これを感慨深いと感じるのか恐怖と感じるのかは人によるかとは思いますが、訪日外国人が増えるという事はつまりそういう事であり、私個人と致しましても、どこまで対応していけるようになるか、言語習得が先か、今後の新規獲得までを見据えた業務の習熟が優先か等、目標設定の最中であります。
末筆に別件ではございますが、去る2026年2月11日に当社の大得意先様であるアパグループの元谷外志雄代表が逝去されました。
謹んでお悔やみを申し上げると共に、故人の非常に前向きな姿勢というのは当社ホテル部門に関わる社員の皆様には大きく印象付いているかと思います。
故人の語録の中でも有名な「飛べる時には、飛べ」の精神で、個人としても、企業としても、国自体も成長し続けて行かなければならないかと思いますので、皆様、引き続き、宜しくお願い申し上げます。
<にゃんぷい>