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No.820 少子高齢化進む2040年に向け看護師の養成・確保をどう進めるか 厚労省 看護職員養成・確保検討会が初会合

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少子高齢化進む2040年に向け看護師の養成・確保をどう進めるか 厚労省 看護職員養成・確保検討会が初会合」から読みとれるもの

・医療需要がピークを迎える2040年には20〜30万人規模の看護職員不足

・定員割れ、教員不足、実習先逼迫など養成基盤の揺らぎ

・看護職員の地域偏在、都市部集中と地方の慢性不足

 

■医療需要がピークを迎える2040年を見据えた看護職員の人材戦略

 2040年に向けて少子高齢化が加速する中、看護職員の確保は医療提供体制の持続性を左右する最重要課題となっている。厚生労働省は4月10日、「2040年に向けた看護職員の養成・確保の在り方に関する検討会」の初会合を開催し、(1) 今後の看護職員に求められる資質、(2) 2040年に向けた養成・確保策、(3) 看護職員の需給見通しの3点を中心に議論を開始した。人口構造が大きく変化する中、国として中長期的な看護人材戦略の再構築に踏み出した。

 

 国立社会保障・人口問題研究所の推計では、2040年には団塊ジュニア世代が後期高齢者となり、75歳以上人口は約2,200万人に達する。これに伴い、医療・介護の需要は大幅に増加する見通しだ。

・ 入院医療の需要は約1.3倍に増加:高齢患者の増加により、急性期・回復期ともに看護必要度が上昇。多疾患併存患者が増えることで、より高度なアセスメント能力が求められる。

・ 在宅医療の患者数は現在の約2倍規模に:地域包括ケアの深化に伴い、訪問看護の役割は拡大。医療と介護の連携が不可欠となる。

・ 慢性疾患・多疾患併存患者の増加 :複雑な病態を理解し、生活背景まで踏まえた支援ができる看護師の需要が高まる。

図5 医療需要の変化①入院患者数は、全体としては増加傾向にある

医療需要の変化①入院患者数は、全体としては増加傾向にある

 

 こうした需要増に対し、2040年には2030万人規模の看護職員不足が生じる可能性が指摘されている。現行の養成・確保策では対応が難しく、抜本的な見直しが不可避との認識が共有された。一方で、訪問看護の需要が急増するにもかかわらず、現場では「一人で利用者宅に向かう精神的負担」「密室でのカスハラ被害」「オンコール負担」など、勤務環境の厳しさが課題として浮上している。地域医療の要となる領域でありながら、人材確保が最も難しい領域の一つとなっている。(図6 領域別の看護職員の求人倍率

領域別の看護職員の求人倍率

 

■定員割れ、教員不足、実習先逼迫など養成基盤の揺らぎ

 検討会ではまず、看護系大学・専門学校の定員割れが全国で拡大看護教員の高齢化と不足、臨地実習の受け入れ先が逼迫し実習の質確保が困難など、看護師養成の基盤が揺らぎつつある現状が示された。

 18歳人口は、2040年には約82万人と現在の約7割まで落ち込む見通しで、供給の軸となる若年層の減少は深刻。養成現場への影響は既に顕著で、看護師養成所の定員充足率は、2023年度には3年課程で 88.1%まで下落。この10年間で212校の養成所が新設された一方で、定員割れなどによる廃校も97校に上り、地方自治体へのヒアリングではさらに94校が廃止を検討している実態も浮き彫りとなった。

 さらに、臨床現場の人手不足が実習指導にも影響し、「育てたくても育てられない」状況が広がる。臨地実習の受け入れ先は逼迫し、実習の質確保が困難になりつつある。検討会では、ICTを活用したシミュレーション教育、地域医療機関との共同実習体制、教員確保のための処遇改善 など、柔軟な仕組みづくりの必要性が相次いで指摘された。(図7 看護師学校養成所(3年課程)における1学年定員数、入学者数及び定員充足

看護師学校養成所(3年課程)における1学年定員数、入学者数及び定員充足率

 

地域偏在の深刻化:都市部集中と地方の慢性不足

 看護職員の地域偏在も深刻だ。都市部に人材が集中する一方、地方や離島では慢性的な不足が続く。医師偏在と同様、看護師についても地域間格差が拡大しており、地域医療構想の実現を阻む要因となっている。

 検討会では、

・ 地域枠の活用

・ 奨学金制度の拡充

・ 地域医療機関との連携強化 など、地域に根ざした人材確保策が議論された。特に、地域で働き続けられるキャリアパスの提示や、生活支援を含む包括的な支援策の必要性が強調された。

図8 都道府県別の看護職員の需給状況(2023年看護職員数との比較)

都道府県別の看護職員の需給状況(2023年看護職員数との比較 

 

■「養成・定着・活躍」の三位一体での改革が不可欠

 2040年の医療需要ピークは、単なる人口増減の問題ではなく、医療提供体制の根幹を揺るがす構造的課題である。看護職員の確保は「養成」「定着」「活躍」の三位一体で取り組む必要があり、従来の延長線上の施策では対応しきれない。

・ 養成:定員割れ対策、教員確保、実習体制の再構築

・ 定着:働き続けられる環境整備、ハラスメント対策、負担軽減

・ 活躍:専門性の高度化、タスクシフト・タスクシェア、地域での役割拡大

 これらを総合的に進めることが不可欠である。

 

 検討会は、2026年秋ごろまでに供給・需要推計の具体的な議論やシナリオ設定を行う。並行して養成・確保策や勤務環境の改善についても検討を深め、冬頃に報告書を取りまとめる予定だ。

 

 


 

 現在、

 「人が有り余って全く困っていない」「働き手はいくらでも見つかる」

 などという業界は、果たしてあるのだろうか?

 

 エッセンシャルワーカー系では少なくとも殆どの業界が働き手・担い手不足なのではないか。

 バスの運転手

 農業

 医師

 看護師

 栄養士

 介護系人材

 教師

 飲食店

 スーパー

 コンビニ

 鉄道

 物流

 IT業界

 会計人材

 クリエーター業界

 

 まだまだ働き手不足の業界を上げればきりがなさそうだ。

 

 ユーチューバーとかインフルエンサーとかの業界(?、それは業界とは言わず個人?)だったら、果たしてなり手が多いのだろうか。

 

 本文中にあったが、「2040年には団塊ジュニア世代が後期高齢者となり、75才以上人口が約2,200万人に達する」のだという。筆者は1970年代前半の生まれなので2040年にはまだ後期高齢者にはなっていないが、前期高齢者(70才)の仲間入りは目の前だ。この原稿を書いていながらも、自分の70代は果たして如何なるものとなるのか。

 東京に住んでいると何をするにも人がたくさん、食事をするにも並ぶのが当たり前、なんてことが繰り返される日々から想像するに、いざ自分が看護なり介護なりを必要とする年代になっても、○○分待ち、あるいは××日待ち、いや、スタッフがいないので我慢してください、なんて世の中になっていやしないか。仮に公的サービスに頼れないとするならば、日本にはなかなか馴染んでいないサービスだが、メイドさんを雇い、身の回りをお世話して頂くという選択肢も考えておく必要があるかもしれない。しかしそれではお金がいくらあっても足らないかもしれない。そんな未来はご免被りたいものだ。

 などと色々想像しつつも、確実に来るであろう未来を、しかし一方でもろもろ不足している世界などになって欲しくないという願いもあって、具体的にはなかなか想像できずにいる。想像したくないだけなのかもしれない。

 

 今回は、それでもこのままいけば、筆者が前期高齢者を迎える頃、2040には、いよいよお世話になる必要がありそうな看護職員が20~30万人規模で不足することが予測されていて、その看護師の養成・確保をどう進めるか、そんな検討会の初会合」があった、というのがテーマだ。

 

 コメントを紹介したい

○田村憲久衆院議員:看護師等確保基本指針の改定を踏まえ実効性ある施策

 自民党の看護問題小委員会(委員長:田村憲久衆院議員)は、日本看護協会等の要望を受け、約30年間改定されていなかった「看護師等確保基本指針」の抜本的な見直しを主導し、2023年10月に改定を告示させた。これは少子高齢化や新興感染症に対応し、量的確保から質の向上・離職防止へとシフトする看護政策の転換点となった。田村議員は、「看護職員の確保は、2040年に向けた医療提供体制の持続性を左右する最重要課題。少子化で新規の担い手が減る一方、医療・介護の需要は確実に増えていく。今必要なのは、単なる人数確保ではなく、現場が働き続けられる環境を整えることである。タスクシフト・ICT化による業務負担の軽減、夜勤負担の改善、教育体制の強化は待ったなし。国としても、看護師等確保基本指針の改定を踏まえ、養成から定着まで切れ目なく支援し、地域医療を守るための実効性ある施策を進めていきたい」とコメントした。


 統計・予測が得意とする厚労省が、看護職員不足が容易に予想できていたにもかかわらず、これまで議論がなされてこなかったのは、やや意外な感じがするのだが、2040年まであと14年だ。今幼稚園世代の子どもたちが看護職員を目指したくなるような世の中を作れば良いのだろうから、タイミングとしては遅くないのかもしれない。

 

 一方で、AI検索によれば、

 「日本の看護師(正看護師)の就業人数は増加傾向にあり、2024年末時点で約136万3142人です。30年間で3倍以上増加しており、看護職員(看護師・准看護師)全体では約173万人を超えていますが、高齢化に伴う需要増で人手不足が続いており、2025年には約6万人〜最大27万人の不足が見込まれています」

 

 ということで、現在もすでに看護職員不足なのである。この状態がたらたら続いていくと仮定しているのが20~30万人不足なのだろう。看護職員全体で約173万人(潜在看護師含)には、生産年齢人口(15〜64才)以外の数が含まれていそうな気もするが、仮に全員が生産年齢世代と仮定すると、

 約173万人÷50 → 34,600人、均すと同年代あたり約3.5万人だ。

 

 別のアプローチ。

 本文中【図-7】看護師学校養成所(3年課程)における1学年定員数、入学者及び定員充足率 によれば、令和7年の3年課程で定員26,244人の定員に対し、入学20,868人(充足率79.5%)、3年課程大学が26,953人の定員に対し26,871人(充足率99.7%)、とのことだ。

 2026年2月実施の第115回看護師国家試験の合格率は88.3%(合格者52,666人)、全体合格率は90%前後だそうなので、毎年5万人以上の看護師が誕生していることになる。

 

 その現状の中で、14年後の看護職員不足が20~30万人である。

 

 仮に30万人を14年間で増やそうとするなら、

 300,000人÷30年 → 21,428人

 

 つまり、これから毎年約73,000人以上の看護師を養成することで不足数を埋めることが可能という計算だ。

 多くの業界で人手不足の中、看護師を志望する若者が、果たして増えてくれるのか、また、同時に看護師養成校の定員数増も必要だ。

 

 現在、1年間に生まれる新生児の数は70万人を切っている。7万人はその10%だ。日本の男性看護師の割合は、2022年末時点で全体の約8.6%(約11万人)だという。男性看護師比率が増加傾向にあるとは言え、女性が圧倒的に多い職業だ。

 日本において出生数の男女比はわずかに男性が勝っているが、ほぼ同数。35万人から7万人、その9掛程度、

 7万人÷35万人 →20% 看護師必要数

 20%×0.9 →18% の女性看護師必要数(男性看護師必要数は計算上2%:男性の割合は増えてくれて構わないが)

 70万人×18% → 126,000人 の女性

 70万人×2% → 14,000人 の男性

 に、毎年看護師を目指していただく必要がある。

 

 計算としては最後にしよう。厚生労働省編職業分類の第5回改定において統合・整理された具体的な職業名(18,725職業:厚生労働省編職業分類、2022年改訂2022年)に基づく数字によれば、日本で認識されている職業総数は18,000以上あることになる。

 70万人の人材を、18,000職で、企業が、組織が争奪する。この数字に意味があるかどうかは不明だが、平均すると1職種あたり約38人となる。

 看護師は現在の看護師総数から見て、もともとは人気の職種だったと言って良いのだろうが、果たしてこの先はどうか。

 

 続いて。

○厚労省医政局長:18歳人口の減少による看護師養成所の定員充足率の低下に危機感

 厚生労働省の森光敬子医政局長は2025年10月26日、日本医師会が開催した社会保険指導者講習会プログラムで「2040年を展望した医療について」と題して講演。その中で、18歳人口や大学進学者数の減少、看護師養成所の定員充足率の低下といったデータを挙げ、「はっきり言ってこの状況が改善する見込みはない」と強い危機感を示した。Webを活用した遠隔授業の導入などにより、養成課程を一定程度簡素化しつつ、地域で人材を育てる仕組みを維持していく必要があると述べた。また、他の業界と比べても魅力的な職業であることを積極的に発信することの重要性も指摘した。


 「この状況が改善する見込みはない」と「はっきり」言われてしまった。

 

 病院団体のコメントだ。

○全日病会長:「診療報酬が上がらないなら、人員配置基準の緩和が必要」

 神野正博全日本病院協会会長は、支部長・副支部長会で現在、医療法と診療報酬に基づく看護師配置基準で、一般病棟の入院患者さん7人、あるいは10人に対して看護師1人を配置すると入院基本料などが多くなります。タスクシェアやDX導入で、質を落とさずに看護師を減らすことは可能ですが、現在の制度では省力化しても病院の収入増には寄与しないのです。そのため、診療報酬が上がらないなら、人員配置基準の緩和が必要」 と国に対して明確に主張すべきだ。

 

○全自病会長:公立病院だけが賃上げできる構造は地域医療全体の崩壊に

 望月泉・全国自治体病院協議会会長は、公立病院が人事院勧告に基づき賃上げを行う一方、 民間病院は財源不足で追随できず、地域全体の人材偏在が悪化する。公立病院だけが賃上げできる構造は、 地域医療全体の崩壊につながる。


 「公立病院が人事院勧告に基づき賃上げ」か。地方公務員も確かに人気の職種だ。看護師も地方公営企業法の病院事業である自治体病院に入職すれば、「公務員」であり、その給与は人事院勧告に基づいて設定される。自治体病院は約30%、対となる民間病院は約70%存在する。公立病院の経営危機が叫ばれている中、いかに人事院勧告に基づかなければならないとは言え、「公立病院だけが賃上げできる」かどうか。そこは何とも言えないが、民間病院としては公立病院の給与水準はどうしても気になるところだろう。

 

 続いて。

○日看協会長:看護職員の質の確保に強い危惧

 検討会初会合で日本看護協会会長の秋山智弥氏は、「養成所においては受験者数が10年前の半分以下となっているケースもあり、定員割れの結果、かつてなら入学できなかった学生も入学している。国家試験に合格しても臨床現場に適応できず早期離職する悪循環が起きている」と、看護職員の質の確保に強い危惧の懸念を示した。


 日看協初の男性看護師会長の秋山智弥氏。

 質の確保と量的な確保か。2040年以降、仮に看護師の量的な確保は何とかできた病院のベッドの上の筆者を看護して下さる看護師には、それはやはり国家資格者として真っ当な見識と技術を兼ね備えた人であっていて欲しい…と思う。

 

 

 医療機関のコメントだ。

医療機関経営層】

○紹介会社の手数料が病院経営を圧迫している

 国・都道府県・看護協会も努力しているが、若い看護職員は「紹介会社」に行く。紹介料は非常に高く、病院経営を圧迫している実態もある。看護師1人あたりの紹介手数料は平均約76万〜159万円に達しており、採用者の年収の20〜30%程度が相場となっている。募集をかけてもすぐには人が来ない。紹介会社を使わざるをえない状況だが、手数料の支払いは大変厳しい。

 

○多様な働き方と処遇改善の必要性

 子育て中の時短勤務や夜勤免除を希望する職員が増える中で、夜勤を担える看護職員の確保が特に大きな経営課題となっている。

 

○コロナ禍で「病院実習」を受けられなかった若手看護職員の離職が急増

 コロナ禍で学生時代の実習経験不足であった新人が退職し、実務可能者への負担が増加。疲弊による退職も増加傾向にある。コロナ禍で学生時代の実習経験不足であった新人が退職し、実務可能者への負担が増加。疲弊による退職も増加傾向にある」


 2040年の近未来の話ではない。現在でも働き手の集まりにくい現状がある。多様な働き方を希望する方々への十分な配慮がなければさらに人が去り、集まりにくくなってしまう。

 

 介護施設のコメントだ。

○介護施設経営層

 「新卒や若手の看護職は病院に集中する傾向があり、介護施設等の就業場所では年齢層が高くなるほど就業割合が増える現状がある」

 

 「病院から地域(介護施設・訪問看護)へのスムーズな移行を支えるため、介護現場での看護の役割を再定義し、適切な評価(報酬)を求めるべきである」


 新卒や若手は医療へ、か。2040年にはこのような人の流れはどう変化しているのか。あるいは変わっていないのか。

 

 先のコメントで出てきた「地域」で、2026年診療報酬改定で処遇改善加算尾対象に加わった訪問系事業者のコメントだ。

 

○訪問系事業者

 「精神科訪問看護や深夜の緊急対応など、「密室」かつ「一人」という状況は、ハラスメントや身体的危険のリスクが極めて高く、看護師個人の使命感だけではカバーできない限界に来ている」

 

 「親から訪問看護を止められ、結果として退職してしまった看護師もいる」


 「密室」、「一人」。

 またまた登場。AIによれば2024年末時点で、訪問看護ステーションに勤務する看護職員は、女性44,000人に対し、男性は比較的少ない状況だという。

 解決につながるかは分からないが、男性の訪問看護師が多くなればそういう問題が起きにくいのか。それとも複数で訪問する(したがって報酬も倍かかる)という形になっていくのか。介護の現場で「このサービスは品質向上のため、録画させていただきますのでご了承下さい」というところから始まらねばならなくなるのか。

 

 看護師の声。

○看護師

 「訪問看護の研修システムは十分に整備されているとは言い難い。看護職員の養成カリキュラムも含めて訪問看護に携わる看護職員の養成を検討していく必要がある」

 

 「新人研修を含めた体制がしっかりしており、ワークライフバランスのよい病院」を看護職員は希望する。「病院の規模」や「看護の機能」(急性期、慢性期、訪問看護など)も踏まえた検討が必要ではないか」

 

 「Z世代の職業観は、「転職時の自分のリセールバリュー」「「いつでも、現在の職場を離脱して、より良い条件の職場へ移る権利(オプション)」が基本」


 キャリア形成の環境、研修、体系、機能か。

 ところで、筆者は一昨年、車を買い替えたのだが、乗りつぶそうと思っているならともかく、既に買う段階で「リセールバリュー」を考慮して色や形、仕様を決めなければ将来の「損」につながりかねないという。色ぐらい好きに決めさせてくれ、と言いたいところだが、あまり奇抜な色は、下取りの査定額が下がる場合が多いという。

 

 …そうか。

 それは、「最後まで持とう」とすることをマストとしない、「Z世代」の考え方だったのか。

 

 コンサルタントのコメントだ。

○医業系・介護系コンサルタント:看護職員不足は、病院・施設の存続を左右する経営危機

 看護職員不足は、医療・介護現場にとって単なる人手不足ではなく、病院・施設の経営基盤を揺るがす深刻なリスクである。看護師が確保できず病床を稼働できない状況は機会損失を生み、紹介料・派遣費の増大は利益を圧迫する。離職が続けば教育体制が崩れ、新人が育たず定着率が下がる負の連鎖に陥る。さらに業務偏在や評価制度の不公平感は現場の疲弊を加速させる。今求められるのは、採用強化だけでなく、業務再設計、人事制度改革、定着を軸にした組織づくりである。


 何かにひずみが起きればガタガタと崩れていく…。

 人間の体においても「口腔ケア」が重要だと言われるのと考え方は一緒だ。

 

 最後にこんなコメントを。

○利用者(または家族)

 「看護師不足を理由に、希望していた施設への入所を断られたり、待機期間が長くなったりしている。一方、疲弊している看護師さんを見ると、いつか辞めてしまうのではないかとこちらがハラハラする」


 先日居酒屋で、料理を運んできてくれた店員が、恐ろしいほどに愛想が悪かった。料理を机に置く際も、到底客商売を意識したようなものですらない。

 おそらく昭和の時代なら、客ともめ事を起こす火種になりかねないような接客だ。「接客」しているつもりもないのだろう。料理を「運ぶだけ」が時給の意味と捉えられているのかもしれない。

 今は「カスハラ」という言葉が、常にサービスを受ける側の客側の念頭に置かれている。

 こういう場合、筆者は常々、

 「運んできてくれるだけでありがたい」

 と思い、愛想はともかく、運んできてくれる行為に対し、感謝することにしている。

 仮に文句でも言ってしまい、辞められでもしたら、この店の味を楽しむことが出来なくなるかもしれない。

 そういう現象につながりかねないほどの、綱渡りの様なバランスの外食業界の現状を思い出してしまった。

 医療や介護と、外食産業とを同様の扱いで考えて良いのかは分からないが…。

 

 これまで日本の人口は1億2千万人であることを前提に成長を続けてきた。それをさらにより良く継続・維持しようとする考え方で令和の時代を迎えているのだろう。

 以前にも触れたが、人口が1億人にも満たない世界の国は多くある。むしろ1億人を超えている国の方が、世界的に見れば少ないのだ。

 コンサルタントのコメントにあった、

 「今求められるのは、採用強化だけでなく、業務再設計、人事制度改革、定着を軸にした組織づくりである。」

 は、医療・介護業界に止まらず、日本全体のあらゆる業界で考えなければならない課題ではないだろうか。

 

<ワタキューメディカルニュース事務局>