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短信:「情報通信機器を利用した遠隔診療へのニーズの高まりと、診療上の留意点」(厚労省医政局)

 情報通信機器の開発・普及に伴い遠隔診療の可能性が高まっている。超高齢社会、在宅医療時代を迎えて、在宅診療も遠隔診療の対象となる。
 医師や歯科医師による直接の対面診療を受けることが困難な状況にある離島、へき地等の患者以外にも居宅などとの間で、テレビ画像等をとおして診療を行う形の遠隔診療も増えてくる。
 厚生科学研究にもとづく、遠隔診療の適正な実施のためには、次のような留意事項が必要だ。
  *例えば遠隔診療の対象患者には、以下が挙げられている。
    在宅酸素療法を行っている患者 在宅難病患者 在宅糖尿病患者 在宅喘息患者
    在宅高血圧患者 在宅アトピー性皮膚炎患者 褥瘡のある在宅療養患者  
    在宅脳血管障害療養患者 在宅がん患者

 

留意事項
1) 初診及び急性期の疾患に対しては、原則として直接の対面診療によること。
2) 直接の対面診療を行うことができる場合や、他の医療機関と連携することにより直接の対面診療ができる場合には、これによること。
3) 1)及び2)にかかわらず、次に掲げる場合において、患者側の要請に基づき、患者側の利点を十分に勘案したうえで、直接の対面診療と適切に組み合わせて行われるときは、遠隔診療によっても差し支えない。
  ア 直接の対面診療を行うことが困難である場合(例えば、離島、へき地などで往診や来診に相当な長時間を要したり、危険を伴うなどの困難があり、遠隔診療によらなければ当面必要な診療を行うことが困難な者に対して行う場合)。
  イ 直近まで相当期間にわたって診療を継続してきた慢性期疾患の患者など、病状が安定している患者に対し、患者の病状急変時の連絡・対応体制を確保した上で実施することによって、患者の療養環境の向上が認められる遠隔診療を実施する場合。
4) 遠隔診療の開始に当たっては、患者およびその家族に対して、十分な説明を行い理解を得た上で行うこと。
5) 患者のテレビ画像を伝送する場合等においては、患者側のプライバシー保護には慎重な配慮を行うこと。特に、患者の映像の撮影、情報の保管方法については、患者側の意向を十分に配慮すること。
6) 情報通信機器が故障した場合における対処方法について、あらかじめ患者側および近隣の医師、または歯科医師と綿密に打ち合わせ、取り決めを交わしておくこと。
7) 診療録の記載等に関する医師法第24条及び歯科医師法大23条の規定の適用についても、直接の対面診療のばあいと同じである。
8) 遠隔診療においても、直接の対面診療と同様、診療の実施の責任は当然 診療を実施した医師または歯科医師が追う。
9) 遠隔診療を行うに当たり、医師または歯科医師が患者またはその家族等に対して相応の指示や注意を行っているにも関わらず、これらの者がその指示や注意にしたがわないため、患者に被害が生じた場合には、その責任はこれらの者が負うべきであることを、事前に十分に説明を行うこと。