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短信:「笑い」の効果を医学的に検証。近畿大、吉本興業、オムロン、NTT西日本が共同研究。

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  近畿大学(東大阪市)、吉本興業(大阪市)、オムロン(京都市)、西日本電信電話(大阪市)は、「笑い」の医学的検証を行い、「笑い」の測定方法と、「笑い」の習慣が身体や心理的健康に与える影響を解明するため、共同で研究を行うと2月15日発表した。

 「笑い」は人間にとって日常的な動作にもかかわらず、その定義が曖昧なため国内外で研究がさほど進んでいない。また、近年、精神疾患の患者は年々増加しており、厚生労働省では、平成22年(2010年)に精神疾患による経済損失は年間約2.7兆円に上ると発表している。

 「笑い」を中心としたエンタテインメント事業を展開する吉本興業と、医学部を持つ近畿大学、顔認識等の画像センシングで高い実績を誇るオムロン、NTT西日本が協力し、「笑い」の力でこの大きな社会問題を解決したいと考えた。

 平成29年(2017年)2月から定期的に検証研究を開始し、平成30年(2018年)10月からは精神疾患の患者に対する臨床研究を行う。これらの研究をもとに

 平成33年(2021年)には、「笑い」を活用したストレスマネジメントを実用化し、大阪らしい「笑い」の溢れた治療方法の開発を目指すという。

 

 初回試験は15日に開始されたが、各段階約20人の健常な成人を対象とし、定期的に吉本新喜劇や漫才の鑑賞を実施する。鑑賞の前後では心理テストを行うほか、鑑賞中は顔の表情の変化データやバイタルデータを取得する。

 研究の運用を手掛ける近畿大 医学部 内科学教室 心理内科部門の坂本亮助教は、「先行研究では腹筋を使った大きな呼吸を伴う動作を「笑い」と定義しているが、(『笑い』は画一的なものではないため)客観的な評価が難しい。まずはこの研究の結果で取得した表情・バイタルデータや心理テストの結果と(被験者の)習慣の変化を見た上で、血液データも用いて検証を進めたい」としている。

以上