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短信:京都府立医大 角膜の再生医療で治験開始へ

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 京都府立医科大学附属病院は、角膜の内皮が傷み、視力が低下した「水泡性角膜症」の患者の目に、他人の角膜内皮細胞を注入して再生させる治療の治験を開始すると、5月31日発表した。

 今年度中に京都大学医学部附属病院と国立長寿医療センター病院から治験届けを提出し、3施設で実施する予定。

 京都府立医大と同志社大学では、これまでの共同研究で角膜移植に代わる革新的な再生医療技術を開発し、平成25年に世界で初めて「培養ヒト角膜内皮細胞移植」を実施した。平成28年3月までに30例の臨床研究を実施し、これら30例すべての術後において症状の改善があり、同再生医療の安全性と有効性が確認できたという。

 目の角膜にある「角膜内皮細胞」は、減少すると角膜が白く濁る「水泡性角膜症」という症状を引き起こし失明するおそれもある。患者は国内に1万人ほどいるとされるが、治療には角膜移植しかなく、提供者が少ないため十分に治療ができないのが現状だ。

 このため同大グループでは、ひとりのドナーから提供された角膜内皮細胞を人工的に増やして、複数の患者に移植する新しい治療法を開発した。この治療法を使用すると多くの患者を治療することが可能となり、細部は注射器で注入する方法で移植できるため、角膜移植よりも負担が少ないのが特徴である。

 京都府立医大の木下茂教授(感覚器未来医療学)は「角膜移植より、治療後の見え方もよくなると期待できる。2019~20年の薬事承認を目指したい」としている。

 

(共同ほか)

 

以上