ワタキューメディカルニュース

ワタキューメディカルニュース詳細

短信:日医 医師主導による医療機器開発支援、製品化第1号・販売開始

→メディカルニュース今月の見出しページへもどる

 

 日本医師会は1月9日、医師主導による医療機器開発支援業務案件において、医療機器製品化の国内第1号の販売開始を発表した。

  *開発された医療機器;「超音波ガイド下穿刺時に用いるニードルガイド「True Puncture®」(トゥルーパンクチヤー)

  *開発者; 国立大学法人 群馬大学 未来先端研究機構ビッグデータ統合解析センター 浅尾高行教授

  *医療機器販売企業; JOMDD(ジョムズ:株式会社 日本医療機器開発機構)

  *医療機器の概要と主な用途; ニ―ドルガイドの主な用途である中心静脈穿刺は、医療の基本であり、現代医療の様々な分野で利用されている一方で、穿刺時に動脈誤穿刺や気胸などの針やガイドワイヤーによる合併症が、問題となっている。

 これに対して、近年、公益財団法人日本医療機能評価機構からは、超音波を用いた穿刺(超音波ガイド下穿刺)が、標準方法として推奨されている。超音波ガイド下穿刺とは、車のナビゲーションシステムのように、針先を確認するために超音波を用いて、血管の位置をリアルタイムで把握しながら穿刺する方法で、血管と針先を同時に観察しながら穿刺できるため、多くの医療機関で導入が進んでいる。昨今超音波ガイドを用いない盲目的穿刺で事故を起こした場合には、医療機関の過失責任が問われかねない時代となり、その手技の浸透は喫緊の課題となりつつあった。

 そこで、傾いた体表の接地面であっても、検体に対してまっすぐに穿刺することをコンセプトとしたニードルガイドとして、TruePuncture®が開発された。

 

 日本医師会では、臨床医の主導による医療機器の開発や事業化の窓口の提供による支援を目的とした業務を2015年6月に開始した。

 医療機器は医療現場における医師の臨床上の必要性に基づくアイデアから生まれることが多い。日常診療業務に忙殺されている臨床医に代わり、新しい医療機器や技術の開発を行い、より高い治療技術の提供を行うことが目的だ。

 支援業務の内容は以下の4つ。

 ① 医師のアイデアを募集・登録し、その案件の目利きを行う。

 ② 案件を国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)に橋渡しする。

 ③ 案件を登録した医師に対する特許申請等の相談業務。

 ④ 案件を登録した医師に対する、専門的知識を有する事業者(コンサルタント事業者等)に橋渡しする。

 当支援事業開始から現在までの2年6か月の間に、96名の医師から136件の医療機器開発のアイデアが登録された。そのうち90件につき製品化の可能性について目利きを行った結果、具体的な製品化に向けた助言を含む日医による支援や、企業、弁理士の紹介を行った案件は15件に上った。(19年1月9日現在)

 

 日医の医師主導による医療機器開発・事業化支援の第1号製品の販売を開始した医療機器コンサルテイング業務を行うJOMMDの代表取締役CEO、医師 内田毅彦氏は、日本医師会治験促進センター設立時の責任者で、日医主導による医療機器開発支援業務の発案者。当該業務の一部業務を受託している。