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No.738 日医「かかりつけ医機能、地域で面として発揮」、政府の全世代型社会保障構築会議は「医療機関、患者双方の手挙げ方式」を提案

2022年12月15日

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◇「日医「かかりつけ医機能、地域で面として発揮」、政府の全世代型社会保障構築会議は「医療機関、患者双方の手挙げ方式」を提案から読みとれるもの

・かかりつけ医機能の制度整備を巡り、2つの提案

・日医、「地域で面としてかかりつけ医機能発揮」を提案

・政府の全世代型社会保障構築会議は医療機関・患者双方の「手あげ方式」提案

 

■かかりつけ医機能の制度整備で日医「かかりつけ医機能は地域で面として発揮」と提言

 

 かかりつけ医機能の制度整備を巡り、医師会、政府の全世代型社会保障構築会議からそれぞれ提案が示された。

 このうち、松本吉郎日本医師会会長は11月2日の定例記者会見で、「一人の医師が24時間対応していくのは難しい」と指摘、各医療機関が有している機能を発揮しつつ連携することで、地域という「面」で対応していく「地域における面としてのかかりつけ医機能」を発揮していくことが、「かかりつけ医機能の制度整備」であるとの提言を公表した。

 

 政府は、5月の全世代型社会保障構築会議の中間報告を受け、6月に閣議決定した「骨太の方針2022」で、「かかりつけ医機能の制度整備を行う」との方針を打ち出した。これに対応するため、日医の医療政策会議内に「かかりつけ医ワーキンググループ」を設置、7月22日に第1回会議を開催し議論を進め、11月2日付けでかかりつけ医機能の制度整備に関する第1報告を公表した。

 第1報告では、「医療機能情報提供制度」による国民へのかかりつけ医機能に関する情報提供の充実、かかりつけ医機能を発揮するために、医療機関は自らが持つ機能を磨くことにより縦糸を伸ばすとともに、地域における他の医療機関との連携を通じて横糸を紡いでいくことが大変重要である-と提言。

 さらに、かかりつけ医機能は、コロナ禍でクローズアップされた背景も踏まえ、「感染症発生・まん延時」には、感染症法改正法案で打ち出しているように、地域医療体制の中で感染症危機時に対応する医療機関をあらかじめ明確化しておくことで、国民が必要とする医療を受けられる体制構築を目指す。「医療機能情報提供制度」では、「かかりつけ医機能」として各医療機関が有する機能(8項目)の報告が医療法で定められている。日医の第1報告では、「項目1~4は、具体的に確保されている機能の内容が曖昧」「項目5~8は、診療報酬上の項目がそのまま使用されており、国民が医療機関を選択しやすいよう分かりやすい形にする」ことを求めた(図3 国民にわかりやすくかかりつけ医機能を示すために)。

 

 

 記者会見で松本日医会長は、日医はこれまで一貫して「かかりつけ医の普及」に取り組んできており、「日医かかりつけ医機能研修制度」では、2022年10月現在、延べ約5万6000名の医師が参加していること等を報告。「国民・患者に良質で安心できる医療を提供し、医師と国民・患者の間で平時から身近で頼りになる関係をつくることが重要である」と述べるとともに、「医師・医師会・医療界自身が変わっていかなければならないことがあれば積極的に受け止め、国民・患者が相談しやすい環境整備に向けて真摯に取り組み、改革を進めていかなければならない」との決意を示した上で、「地域に根差した医師の役割」についても、その重要性を改めて強調した。

 かかりつけ医機能を巡る登録制について松本会長は、「患者の医療へのアクセス権や医師を選ぶ権利を阻害する」と指摘し、「わが国の医療の伝統を損なう乱暴な議論。国民自体に受け入れられないのではないか」などと反対した。

 

全世代型社会保障構築会議の構成員、医療機関、患者双方による手あげ方式「かかりつけ医機能合意制度」を提案

 

 一方、11月11日開かれた政府の全世代型社会保障構築会議で、権丈善一慶應義塾大学商学部教授ら3人の構成員が資料『国民の医療介護ニーズに適合した提供体制改革への道筋 医療は競争よりも協調を』を提出、かかりつけ医機能の制度整備について、登録の義務づけではなく、医療機関、患者双方による手あげ方式である「かかりつけ医機能合意制度」の創設を提案した。

 

 「かかりつけ医機能合意制度」とは、かかりつけ医機能を「身近な地域における日常的な医療の提供や健康管理に関する相談等を総合的かつ継続的に行う機能」と定義。以下、一般的な健康問題への対応など6項目全てを満たす、または常勤の総合診療専門医を配置している医療機関を「かかりつけ医機能医療機関」として都道府県知事が認定する。①一般的な健康問題への対応、PHRを基に継続的な医学管理及び健康増進、重症化予防などをオンラインを活用しながら行い、日常的な健康相談を行っていること。②地域の医療機関及び福祉施設等との連携。③休日・夜間も対応できる体制及び、診療時間外を含む、緊急時の対応方法等に係る情報提供を行うこと。④在宅療養支援診療所であること、またはそれとの連携。⑤地域公衆衛生への参加。⑥地域が抱える社会的課題に向き合い、地域包括ケアにおけるメンバーとして地域の多職種や医療・介護・福祉施設とデータを共有し、協働して解決に取り組むことができる(図4 かかりつけ医機能の次元におけるニーズと現行の提供体制)。

 

 

 提案では、かかりつけ医機能が必要になった背景として、超高齢社会を迎え、「治す医療」から「治し、支える医療」に転換する必要性のほか、コロナ禍で「かかりつけ医」という言葉が注目されたことなどを、表現に相違はあるものの、共通してあげている。全世代型社会保障構築会議は5月の「中間整理」で、医療・介護・福祉サービスについては、「今回のコロナ禍により、かかりつけ医機能などの地域医療の機能が十分作動せず総合病院に大きな負荷がかかるなどの課題に直面した。かかりつけ医機能が発揮される制度整備を含め、機能分化と連携を一層重視した医療・介護提供体制等の国民目線での改革を進めるべきである」と指摘していた。今後、年末の取りまとめに向け、さらに議論を続ける予定だ。

 

 

 


 最近、「シン」がブームなのだろうか?

シン・エヴァンゲリオン

シン・ゴジラ

シン・ウルトラマン

シン・仮面ライダー(2023年上映)

新 海誠

診 療報酬DX

 

 年の瀬も押し迫った11月の土日。師走は何かと忙しいので、それに先立つ11月の土日というのは、季節行事に縛られることもなく、いろいろなお出かけに設定し易い日程だ。

 長男が「映画を観たい」といった(そうだ)。

 珍しいこともあるものだ。

 どうもこのところ、集中してテレビ放映している新海誠監督の映画にえらく触発されたようだ。

 というわけで、

 メジャーになった順序としては

「君の名は」

「天気の子」

に続く

「すずめの戸締り」

 が観たいが、しかし自分史上「天気の子」が最高傑作だと思っていて、もしも「すずめの戸締り」を観て、それを上回ってしまうようなことがあると心配なので観たいが観たくない、 

 「やっぱり行かない」

 そんな複雑な心境(?)も吐露した長男。

 よく分からない理由だが、そういう時は「うだうだ考えずに観に行こう」と言って、半ば強引に日曜日に映画に連れて行った。久々にママ抜きで子どもたち3人とのお出かけである。長女はずっと観たいといっていたのだが、とある理由でママのOKが出ずに半ばあきらめかけていたところの、長男の「観たい」発言で状況が一変した。長男の「積極発言」は、ママにとっては何にしても

「待ってました!」

なのだ。

 長男のおこぼれにあずかることで長女の希望も叶えることができて内心ほっとした筆者であるが、もう一人、映画には興味がなさそうだったが、勉強が大嫌いでとにかくママの魔の手から逃げ出したい一心の次男までも、「おこぼれ」にあずかろうとついてきた。但し、声がけはもちろん筆者がしたわけだが。それこそ何も声掛けしなければ「不公平だ」「ずるい」とのそしりを免れかねないし。

 すでにスタジオジブリ作品よりも、今や新海誠作品の方が集客できるのではないか?と思えるほどの話題性、そして観客数であった(※3)。

 

 どうしても何かを口コミや格付けしてしまいたくなるのは人間の性か。今回のテーマは、口コミや格付けするのが好きな国民性の心理を金科玉条の「国民・患者の声」として、医療機能情報提供制度を活用して国民にわかりやすくかかりつけ医機能を示そう という、かかりつけ医機能に関する内容がテーマである。

 

 コメントを紹介したい。

 

〇厚労相:かかりつけ医は、「治し、支える」医療を現場で実践

 第6回「日本医師会赤ひげ大賞」の授賞式で加藤勝信厚生労働大臣は、「今、地域医療に求められているのは、単に病気を治すことだけではない。地域の皆様が健康面で安心して暮らせるよう、多様な人生観、価値観を有する患者の相談に応じ、患者本人だけでなく、ときにはその家族全員のことまで考えに入れて、その方の地域での生活を支える、いわば、『治し、支える』医療である。赤ひげ大賞を受賞された皆様は、まさにそれを現場で実践されている かかりつけ医 としての理想的な姿を示されていると言える」と祝辞を述べた。

 


 

赤ひげ

ネットで調べてみた。

 

・困った時にはいつでもどこでも医療が受けられる、その安心を支えるのが全国の赤ひげ先生。

・患者側にたって奮闘する正義感あふれる、人情深いお医者さんのこと。山本周五郎の小説「赤ひげ診療譚」の主人公の医者のあだ名に由来している。

・①赤や茶色のひげ。また、そのひげの人。②欧米人をいう俗語。③ヒタキ科ノゴマ属の鳥。

 

赤ひげ大賞」ご授章された先生方に心より敬意を表したい

 

 厚労省からはこんなコメントだ。

 

〇「かかりつけ医機能報告制度」創設。『患者が選択して利用』としているので義務づけではない

 厚生労働省は11月28日の社会保障審議会医療部会に、かかりつけ医機能が発揮される制度整備の骨格案を提示した。「かかりつけ医機能」を医療法に明記して医療機能情報提供制度を拡充するとともに、「かかりつけ医機能報告制度」を創設して医療機関がさまざまな医療ニーズに対応する機能を都道府県に報告、ニーズを満たせない場合は地域で協議して強化を図ることにする。同部会で議論するなどして年内に方向性をまとめ、2023年の通常国会に医療法改正案を提出したい考えだ。

 この日の社保審医療部会で委員からの「厚労省の資料では、かかりつけ医機能は手上げである、義務ではないことが明確に記載されていない」との指摘に対し、厚労省医政局の岡本利久総務課長は、「義務でないという書き方はしていないが、『患者が選択して利用』としているので義務づけではない」と答えた。

 


 

 メディファクス8874号(令和4年12月号 1頁/12頁)によれば、社会保障審議会・医療部会は「かかりつけ医機能が発揮される制度整備」を議論したが、取りまとめには至らなかった そうだ。年内には結論をまとめる予定であるそうだが、果たしてこの議論が年を越さないでまとめ切ることができるのか。厚労省の手綱さばきの見せ所(?)だ。

 

 続いては日本医師会からのコメントだ。

 

〇松本日医会長:かかりつけ医の手上げ式「日医の考え方と一致」

 松本日医会長は11月30日の定例記者会見で、政府が進めるかかりつけ医機能の制度整備をめぐる議論について、「手上げ式ということは、(かかりつけ医を持つのは)義務ではないという解釈だと考えている」などと述べ、日医の考え方と一致することが多いのではないかとの見解を示した。

 


 

 先月号でもご紹介した、「日本医業経営コンサルタント学会」(令和4年10月14日開催 於:ホテルニューオータニ)。において、松本会長によるご講演があったのだが、ご紹介者によれば、当日10:00頃からのご講演前、松本会長は早朝から当然のように臨床現場で診療にあたり、会場にお越しになられたのだそう。どちらかというと「診療の合間を縫って学会にいらっしゃったようなイメージだ。松本会長の医療への真摯な姿勢に、当日みな感銘を受け、頭が下がる思いをしたことを鮮明に覚えている

 

 今度は各地の医師会からのコメントを紹介したい。

 

〇地域医療構想調整会議では病床機能の調整で手一杯。その上、「かかりつけ医機能報告制度」を協議すると大変

 医療法を改正し「かかりつけ医機能報告制度」を創設して医療機関がさまざまな医療ニーズに対応する機能を都道府県に報告、ニーズを満たせない場合は地域で協議して強化を図ることになるが、「協議の場」として地域医療構想調整会議が考えられるが、調整会議では病床機能の調整だけで手一杯だ。

 

〇統制的な手法で対処すれば、かかりつけ医を飛ばして大病院を受診するために救急車を呼ぶ事態に陥る

 信頼できる医療機関との安定的な関係を作ることなくして、患者の行動を変えることはできない。画一的・統制的な手法でこの問題に対処すれば、かかりつけ医を飛ばして大病院を受診するために救急車を呼ぶ事態に陥る。

 


 

 病床機能の調整、つまり二次医療圏ごとの病床シェアに関する協議も非常に時間のかかる内容であるが、その上入院外医療(外来)も含めてある意味シェアに関する協議をせよ、とのこと。

 「どれだけ仕事を振ってくるんだ!?」

ということか。

冒頭の加藤厚労相の「赤ひげ大賞」への祝辞の言葉が、なぜか頭に響いてきた。

 

 今度は全世代型社会保障構築会議 構成員からのコメントを紹介したい。

 

〇かかりつけ医は「医療版のケアマネジャー」として「医療資源の最適配分」を行う役割

 11月11日に開催された全世代型社会保障構築会議で、香取照幸構成員(上智大学総合人間科学部教授、未来研究所臥龍代表理事)は、「かかりつけ医・かかりつけ医機能に関する論点」を示した。その中で、「かかりつけ医は『医療版のケアマネジャー』として、フリーアクセスの中で、医療資源の最適配分を行う重要な役割を果たす」と述べ、さらに、かかりつけ医は「国民・患者が自分自身で選択する」仕組みとしなければならないと強調した。

 


 

 なるほど。「ケアマネ。介護保険では利用者の要介護度に応じて保険の範囲で利用できる上限額が異なる。利用者に応じ、その要望と予算の範囲を考えながらケアプランを策定する存在だ。それをかかりつけ医機能に求めていたのか。医療費の総額コントロールをゲートキーパーで行う か。

 元厚労省官僚の香取照幸構成員(厚生員?)のコメントであった。

 

 続いては、かかりつけ医機能の議論の当事者、開業医の先生方からのコメントも紹介したい。

 

〇かかりつけ医機能とは何か。往診や訪問診療が特別なものではなく、日常の診療の中に自然に組み込まれていること

 かかりつけ医機能とは何か。一つには、往診や訪問診療が特別なものではなく、日常の診療の中に自然に組み込まれていること。24時間対応、あるいは夜間休日でも、理想は往診等だが、せめて電話などで責任を持って対応する。そのためには、医師一人の単科の診療所では無理なので、グループ化する。一つの診療所に複数医師がいる体制だけでなく、複数の診療所がネットワークを組み、患者さんに対応していく体制もある。

 

〇かかりつけ医には、電子カルテの共通化など、医療のDX化が必要

 かかりつけ医には、電子カルテの共通化など、医療のDX化が必要。これは労働基準法の対象外となる診療所開業医の働き改革にもつながる話であり、開業医の労働は誰にも管理されず、24時間365日の診療も可能であるなど、時には過酷な労働環境に置かれるケースもある。日本の診療所のあり方としても、複数医師体制やネットワーク化が求められており、その前提として医師チームが時間や場所を問わず患者情報を共有できるクラウド型電子カルテの共有は必須と考える。

 


 

 「グループ化」、「クラウド型電子カルテ」、診療報酬DXの、ある意味キーワードでもある。DXは何も新しい機械を導入するだけがそれではない。考え方自体のパラダイムシフトそれもDXなのだろう。

 つねに集団での組織だった戦いで悪に立ち向かう「戦隊ヒーロー」。「個」でありながら時には共闘し、時には対峙し悪に立ち向かう「仮面ライダー」。このような対比をすると、子どもたちにも分かりやすくかかりつけ医機能について説明できるのではないか?

 今度は組織だったチームワークの戦いで病気に立ち向かう(?)勤務医からのコメントだ。

 

〇自分の能力を認識して患者に寄り添うべき

 自分の能力を認識して患者に寄り添うべきと思う。分からないときは他医に紹介すべきだと思う。精進を重ねている医師と、そうではない医師を峻別できればよいのだが、現実はどうなのか。

 

〇かかりつけ医が基幹病院受診前の診察を担うことは必要

 イギリスほどではなくても、かかりつけ医が基幹病院受診前の診察を担うことは必要であると思う。

 

〇診療報酬の加算など明確なメリットが必要>

 責任感のある医師に負担が集まりそう。診療報酬の加算など明確なメリットが必要である。

 


 

 …あまり組織だったご発言は見られなかった。病院では確かに医師・看護師・コメディカルなどが、患者と一体となるチーム医療であるのだが、こと「医師同士」となると同一の診療科ならいざ知らず、他の診療科の医師と「チーム」か、というと、それはそうではないのかもしれないなぁ。「精進」というところに、他者と自分を異なるとこにおく「気高さ」と「孤高」を感じてしまった。半分、前言撤回だ。

 

 かかりつけ医機能に関しては「日医かかりつけ医機能研修制度」という制度があるのだが、ご受講された医師からのコメントだ。

 

〇受講のメリットとして修了証書または認定証を院内掲示できると言うが‥‥

 日医は、研修制度を修了した医師には、都道府県医師会より修了証書または認定証が授与され、証書を院内掲示できることを受講のメリットにあげている。しかし、様々な掲示物がある待合室で患者さんが見てくれるのか。診察の際に、日医かかりつけ医機能研修制度について尋ねた患者さんは全くいない。

 

〇研修修了者には診療報酬上の評価を望む

 日医かかりつけ医機能研修制度は修了によって診療報酬算定要件に直接結びつくものはない。ただし、本研修制度の応用研修会の受講は、地域包括診療加算・地域包括診療料の研修要件の届出に活用できるが、回りくどい。研修修了者には直ぐにも診療報酬上の評価をしてほしい。

 


 

 頑張ったら報いてほしい」というのは、どの職業腕も同じなのかもしれない。ただ、医師が求めておられる報い」とは、もしかしたら「収入=お金だけとは限らないのではないか?筆者はそう考えている。

 誰でも理解できる絶対的なもの、確かに「お金」はそれに近いと思う(日本がデフォルトしなければという前提があるが)。でも、医師にはその他にも、先ほどの「精進」などの表現に見られるように、他者よりも先を目指したい、誰よりも医療の研鑽をしたい、それをし続ける、いわば「精進に対する承認欲求」の方が強いのではないか?

 もちろん「お金」も大事だが、医師を評価するのは決して「お金」だけではないのだと思う。

 またも頭の中に「赤ひげ大賞」の祝辞が響いてくる。

 

 最後に、患者のコメントを紹介して締め括りとしたい。

 

〇かかりつけ医は必ずしも内科医とは限らない

 腰痛で定期的に整形外科クリニックを受診。その整形外科医が私のかかりつけ医であり、日常生活上の相談にのってくれる。かかりつけ医は必ずしも内科医とは限らないと思う。

 

〇アルバイト医のため、信頼してかかりつけ医としてお願いしにくい

 糖尿病で会社の近くの中小病院の内科に定期的に受診しているが、担当する医師がアルバイト医のため、毎回代わっているので、信頼してかかりつけ医としてお願いしにくい。

 


 

 患者を全人的に診る、という点において、確かに診療科はどの科でも良いのかもしれない。

 後者の患者のコメントも、現在医療提供体制の一側面を照らし出している問題だ。

 

 今新聞紙面を賑わしているかかりつけ医機能に関する議論、その議論の扉を開けると、そこには一体何が待っているのか?

 そこが「常世」ではないことを祈りたい(※5)。

 

 今年一年間、大変お世話になりました。読者各位におかれては来る2023年もよき一年となりますよう…

 

<ワタキューメディカルニュース事務局>

 

※3…主人公 岩戸すずめの声、原菜乃華の圧倒的な可愛らしさと意思の強さ、ダイジン役の山根あん(8才!)の声の愛らしさ、そして深津絵里や神木隆之介の演技力。エンドロールの声の出演を観てたまげた。

 アニメといえば、普通は声が本業である声優の演技力の方に当然軍配が上がりそうなものだが、この映画の俳優陣による声の演技は、実に素晴らしかった(と思う)。神戸のスナックのママの子ども二人がとても可愛かったなぁ。

 ディープインパクト(隕石衝突)、大雨洪水に続き、今回は「地震」と、引き続き人類にとっての脅威、天変地異がテーマとなっており、東日本大震災から10年以上たった日本の現実とファンタジーが見事に融合し、主人公たちは驚くべき速さで日本縦断をしていくのだが、その時に登場する宮崎弁や神戸弁も非常に味わい深かった。もちろん、フィクションなので、ご都合主義な部分は大いにあったと思うが。突然入ったジェットコースターの電源や、田んぼに乗り捨てられた自転車には、鑑賞後に長女とツッコミを入れてしまった。

 因みに、長男の自分史上最高傑作は、更新されなかったそうだ。女の子が主人公だったから、もしかすると感情移入できなかったのかもしれない…。

<筆者>

※4…今年もいろいろな映画がヒットしたが、筆者の独断であるが「トップガン マーヴェリック」、「コンフィデンスマンJP 英雄編」、「スパイダーマン ノーウェイホーム」、「ドラゴンボール超 スーパーヒーロー」、「シン・ウルトラマン」、「アキラとあきら」、「銀河英雄伝説 Die Neue These 策謀 第一章」の前半部分、「S.A.O.」「すずめの戸締り」はひときわ良かった気がする。「ファンタビ」や、「サンダーバード55」、マーベルの「ドクター・ストレンジ」、「ソー」、「アンチャーテッド」も意外に良かった。まだ観ていないが「ザリガニの鳴くところ」、「月の満ち欠け」、「ある男」や「母性」も気になっている。

<筆者>

 

※5…「すずめの戸締り」に出てきた異空間。時間の概念がない。つまり距離の概念もない空間。過去と未来が交錯することだってあるかもしれない。

<筆者>

 

 

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