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No.800 2027年4月の新地域医療構想スタートまでに「病院病床11万床」削減 自民・公明・維新が社会保障制度改革で合意

2025年07月15日

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「2027年4月の新地域医療構想スタートまでに「病院病床11万床」削減 自民・公明・維新が社会保障制度改革で合意」から読みとれるもの

・3党合意は、「骨太の方針2025」にも反映

・維新、11万床削減により約1兆円の医療費削減が可能と試算

・「病床削減」と「医療DX推進」は、医療法改正案に盛り込み2025年内成立を図る

 

■維新の会、11万床の削減によって年間約1兆円の医療費削減が可能と試算

 自民党、公明党、日本維新の会の3党は、2025年6月11日に社会保障制度改革に関する協議を行い、6項目からなる改革案に正式に合意した。6月13日に閣議決定された「骨太の方針2025」にも反映された。

 合意内容は以下の6項目である。

1.OTC類似薬の保険給付の見直し
 医療保険制度の持続可能性を確保するため、ビタミン剤や湿布薬などのOTC類似薬について、2026年度から保険適用の見直しを開始する方針である。

2.病床削減(約11万床)
 地域医療構想に向けて、人口減少に対応した病床の適正化を進め、医療資源の効率的な活用を目指す。

3.医療DXの加速化
 電子カルテの普及率を現在の約50%から、5年以内にほぼ100%に引き上げることを目標としている。

4.地域フォーミュラリの全国展開
 医薬品の経済性や有効性を考慮した地域ごとの薬剤選定指針の導入を推進。

5.応能負担の徹底
 高齢者と現役世代の負担の不均衡を是正し、金融所得なども考慮した公平な負担を目指す。

6.生活習慣病の重症化予防とデータヘルスの推進
 糖尿病やがんなどの予防・早期発見に向けた取り組みを強化し、医療費の抑制を図る

 

 このうち、「2.病床削減(約11万床)」では、2027年4月に始まる「新地域医療構想」に向けて、全国で病院病床を11万床削減する方針で合意した。削減対象となるのは、一般・療養病床5万6000床、精神病床5万3000床で、厚生労働省の調べに基づく数値である。これらは「必要病床数を超過している」とされ、地域の実情を踏まえた調査を経て、不可逆的な措置を講じるとされている。維新の会は、11万床の削減によって年間約1兆円の医療費削減が可能と試算している。(図3 自由民主党・公明党・日本維新の会合意(令和7年6月11日署名):6月19日社保審医療保険部会資料より

 

自由民主党・公明党・日本維新の会合意(令和7年6月11日署名) :6月19日社保審医療保険部会資料より

 

■電子カルテ普及率が約50%であることに鑑み、普及率約100%を達成目指す

 合意書では、医療DXの加速化にも言及。「現時点での電子カルテ普及率が約50%であることに鑑み、普及率約100%を達成するべく、5年以内の実質的な実現を見据えて電子カルテを含む医療機関の電子化を実現する」などと記載。医療機関で記録された診療情報について電子カルテを通じて、社会保険診療報酬支払基金にオンラインで提出できる仕組みを整備し、医療現場の業務効率化や情報連携を進める。

 

 6項目のうち、残る4項目(OTC類似薬の保険給付の在り方の見直し/地域フォーミュラリの全国展開/現役世代に負担が偏りがちな構造の見直し(金融資産も踏まえた応能負担の検討)/生活習慣病の重症化予防とデータヘルスの推進)については、特に与党と日本維新の会の意見が食い違う。このうち、OTC類似薬の保険給付の在り方の見直しでは、維新は医療費の大幅削減を掲げており、OTC薬の保険適用除外を積極的に進める姿勢の一方、与党側は医療現場や高齢者への影響を考慮し、段階的な見直しを主張。また、金融資産も踏まえた応能負担については、維新は資産課税や資産証明の義務化などより踏み込んだ制度改革を提案。これに対し与党は、プライバシーや行政コストへの懸念から慎重な姿勢を崩していない。

 

 3党では、上記の「病床削減」と「医療DX推進」の2点について、国会で審議中の医療法改正案に盛り込み(改正法案の修正)、年内(2025年内)の成立を図るとしている。

 

 


 

 Apple制作の映画、今夏公開のF1/エフワン(主演:ブラッド・ピット)、実にかっこよかった。楽しかった。セナ、マンセル、ベルガーくらいの名前は当然知っているものの、特別にモータースポーツに入れ込んでいるわけでもない筆者だが、155分という長編の割に時間が気にならないほど惹き込まれた。トップガン・マーヴェリックの製作陣が携わっていたと聞いたが、果たしてそんな匂いのする映画だった。こういう映画はハラハラするが安心して見られるし、席を立つ時も鼻歌が出そうになるような爽快さだ。

 「想像通りに想像以上」だった。

 

WMN 2025年3月号で医療施設等経営強化緊急支援事業」、2024年度補正予算が成立テーマとして取り上げたが、読者諸氏におかれてはご記憶だろうか?

 

 緊急支援パッケージとして1,311億円の予算が計上されたが、

①生産性向上・職場環境整備等支援事業

②病床数適正化支援事業

③施設整備促進支援事業

④分娩取扱施設支援事業・小児医療施設支援事業

⑤地域連携周産期支援事業)(分娩取扱施設)

⑥地域連携周産期支援事業(産科施設)

⑦医療施設等経営強化緊急支援執行事業

上記7事業に対しての1,311億円で、

厚労省ホームページ情報によれば

 

 人口減少や医療機関の経営状況の急変に対応する緊急的な支援パッケージ

 令和6年度補正予算額 131,120百万円

 

 効率的な医療提供体制の確保を図るため、医療需要の急激な変化を受けて病床数の適正化を進める医療機関は、診療体制の変更等による職員の雇用等の様々な課題に対して負担が生じるため、その支援を行う。

 また、現下の物価高騰を含む経済状況の変化により、地域医療構想の推進や救急医療・周産期医療体制の確保のための施設整備等が困難となっている場合への対応を図る。

 加えて、賃上げ等のための生産性向上の取組を支援し、医療人材の確保・定着を図る。

 

 ○医療需要等の変化を踏まえた医療機関に対する支援 42,821百万円

 効率的な医療提供体制の確保を図るため、医療需要の急激な変化を受けて病床数の適正化を進める医療機関は、診療体制の変更等による職員の雇用等の様々な課題に対して負担が生じるため、その支援を行う。

 また、現下の物価高騰を含む経済状況の変化により、地域医療構想の推進や救急医療・周産期医療体制の確保のための施設整備等が困難となっている場合への対応を図る。

 

 ○出生数・患者数の減少等を踏まえた産科・小児科の支援 5,506百万円

 地域でこどもを安心して生み育てることのできる周産期医療体制及び地域の小児医療体制を確保する。

 

 ○医療分野の生産性向上・職場環境改善等による更なる賃上げ等の支援

 82,794百万円

 賃上げ等のための生産性向上の取組を支援し、医療人材の確保・定着を図る。

 であり、

 「また、現下の物価高騰を含む経済状況の変化により、地域医療構想の推進や救急医療・周産期医療体制の確保のための施設整備等が困難となっている場合への対応を図る。」の文言が1,311億円全体にかかっており、428億円と55億円にはロックがかかっていた。その上で緊急支援策と目される828億円には生産性向上や職場環境改善・更なる賃上げ が強調されている、という内容であった。

 

 で、②の「病床数適正化支援事業」428億円については

 交付額は1床あたり4,104千円

 428億円÷4,104千円≒10,429床分

 の予算計上だということになる。

 1病院当たりの平均床数約190床で割ってみる(160万床÷8,200(病院))。

 10,429÷190≒約55病院 分

 ざっとこんな感じに計算される。

 190床クラスの医療機関(病院)は結構大きな規模だ。その規模の病院が55病院分のベッドが削減されることを、厚労省は「病床数の適正化」と考えているようだ。

 と、いうのが3月号の ひとりごと で述べていた筆者の見解だ 。

 

 その後情報が次第に明らかになり、厚労省としては約7,000床分の予算執行を検討していて、50,000床以上の申請を経て、1病院当たり50床が上限とされ、第一次の内示として、検討通りの約7,000床、7,170床への予算執行(294億2,568万円)が図られることとなった。50,000床申請の内訳としては、国公立病院200病院8,000床、それ以外で1,800病院46,000床であった。6月に第二弾が予定されているとの報道もあった。

 それが4月中の出来事だった。

 そして5月の連休明けには、維新の会による社会保障制度改革の試算として、約90,000床削減(一般50,000床、療養10,000床、精神30,000床)が打ち出された。

 約2週間後、5月23日には「病床110,000床削減」、自民・公明・維新の3党合意の速報が出た。2年間で一般・療養で56,000床、精神53,000床、計110,000床削減し、社会保障費「1兆円」削減と大々的に報道された。その時点で、病床数適正化支援事業への申請数として、1,994施設で計53,576床(一般29,685床、療養6,020床、精神17,871床)と、4月時点での情報からさらに精緻化された情報に更新された。

 さらに6月27日付報道によれば(6月26日の出来事)、病床数適正化支援事業第二次申請数として41,000床あったとされ、明けて6月30日付報道(6月27日の出来事?)では4,108床に内示が出されたとのことだ。これで4月の内示と合わせて合計約11,000床の削減見込みであり、11,278床の削減予定に対しての予算執行となる。4月の第一次内示は7,170床で294億/428億(予定執行額/予算総額)だったので、

 第二次は 4,108床×410.4万円≒168億59百万円

 と、合計で約462億円必要なことになり、約34億円の予算オーバーだ。

 これについて厚労省としては、「第二次内示は他の補正予算減額を活用する」とのことだった(※1)

 

 そういった2024年度の補正予算と、参院選もにらんだマニフェスト的な動きも絡みつつ、

 病床削減の方向性はそもそもあったが(なので病床数適正化支援事業なのだろうから)、その数については「想像以上の11万床となったのだろうか

 政権与党と野党の間では異なる見解もあったのだろうが、今回のテーマ病院病床11万床削減合意に至った、ということなのだろう。

 但し、政権与党としては、アドバルーンはぶち上げたとしても、「不可逆的に」なわけなので、慎重を期しその年限は中長期スパンを見越している(のだろう)のに対し、維新としては結構拙速に成果を出そうとしている(これも、「のだろう」)という違いはあるのだろうな。

 

 もう一つのテーマに引き続き、参院選絡みのコメントだ。

■自民党 釜萢 敏氏:参議院議員選挙で自民党から出馬し、比例代表選に挑む日本医師連盟の組織内候補である釜萢敏氏(前日本医師会副会長)は出陣式で、人口減少・高齢化が進む中でも、国民にとって必要不可欠な医療施設の突然の崩壊を防ぎ、従事者の生活向上に全力を尽くすと決意を新たにし、多くの得票での現状打破を訴えた。

 

■阿部圭史議員(日本維新の会・医師出身):「11万床削減は“達成しなければならない目標”。医療費1兆円削減を目指す改革の柱と位置づけ、贅肉をそぎ落とし、地域医療の体力をつける。


 “達成しなければならない目標”

 そら来た。

 

自治体のコメントだ。

〇自治体病院は、代替医療機関が少ない地域で不採算医療を担っている

 自治体病院は、代替医療機関が少ない地域で不採算医療を担っており、地域医療の最後の砦としての役割をはたしている。病床削減によって医療アクセスが損なわれることが懸念される。


 不採算医療。

 現在「5疾病5事業」と表現されているが(がん・脳卒中・急性心筋梗塞・糖尿病対策の4疾病に「精神医療」が追加されて5疾病)、その5疾病のあとの表現、「5事業」(救急医療、周産期医療、小児医療、へき地医療、災害医療)については不採算事業とされ、自治体病院にはその不採算事業に対する補助金が地方自治体の一般会計から繰り入れられるので、5事業全てを行わなければならないわけではないが、不採算部分は手当されている、というのがそもそもの建付けのはずであるが…。

 

 各病院群のコメントだ。

【大学病院】

〇一般病床の約1割を削減した長崎大学病院

 4月から一般病床を827床から729床へと98床、約1割を削減した長崎大学病院。病床を削減する一方、病床の一部はHCU(ハイケアユニット)8床に転換するほか、超急性期・リハビリテーションの強化を図り、高度で質の高い医療の提供につなげる。地域医療構想の中で、国が技術的・財政的支援を行う全国16カ所の「モデル推進区域」の一つが、同大病院のある「長崎区域」。大学は「長崎県の地域医療構想の実現を牽引する取り組みでもあり、国立大学病院の中でも先陣を切った病院改革となる」との見解を示している。

 

【日本赤十字社】

〇単なる数値目標ではなく、地域医療構想との整合性と医療機能の再編・強化を重視

 日本赤十字社は、病床削減の流れに対して単なる数値目標ではなく、地域医療構想との整合性と医療機能の再編・強化を重視する姿勢を示している。複数の赤十字病院が地域医療構想調整会議を通じて病床再編を進めており、医療提供体制の質を維持しながら効率化を図っている。広島県の三原赤十字病院は2022年4月、三菱三原病院と統合。三原赤十字病院の強みである消化器外科・整形外科の領域に三菱三原病院の強みである消化器内科の領域が統合することにより、①消化器センターを新設し、診断と治療を強化し消化器疾患全般をカバー。②整形外科領域(手術)などをはじめとする急性期から回復期(リハビリ)、さらに在宅医療への途切れのない医療の提供など、医療資源の効率的配置を目的に病床機能分化を推進した。また、庄原赤十字病院(広島県)では、地域医療介護総合確保基金を活用し、52床の削減と緩和ケア病棟の新設を計画。地域包括ケアや感染症対応、災害医療体制の強化も同時に進めており、病床削減を契機に医療機能の再設計を図った。

 

【国立病院機構】

〇地域ニーズとのミスマッチ解消と医療機能の最適化を重視

 国立病院機構(NHO)は、全国140病院・約4.9万床を運営する公的医療機関として、病床削減の議論に対しては地域ニーズとのミスマッチ解消と医療機能の最適化を重視する姿勢を示している。2024年12月20日、病院経営が厳しくなる中で今後のあり方を示す「NHO新ビジョン」を策定し、公表した。2020年度以降の医業収支は140病院全体で300億円を超える赤字が続いており、「数年後には法人資金が枯渇するような危機的な財務状況」だとして、ダウンサイジングや機能転換のほか、廃止を含む再編・統合の可能性にも言及し、「地域の状況を踏まえた幅広い選択肢について柔軟に検討する」などの改革に取り組むことを明記した。

 

【恩賜財団社会福祉法人済生会】

〇地域医療の持続性と医療機能の再編を重視

 恩賜財団済生会は、日本最大の社会福祉法人として全国に病院を展開し、病床削減の方針に対しては地域医療の持続性と医療機能の再編を重視する姿勢を示している。単なる削減ではなく、医療資源の最適化と患者ニーズへの対応を両立させる方向で取り組んでいる。

 

【徳洲会】

〇地域医療の実情と医療資源の有効活用を重視

 日本最大級の民間病院グループである徳洲会は、病床削減の流れに対して「1床の重み」を念頭に置いた慎重な姿勢を示している。単なる数値目標ではなく、地域医療の実情と医療資源の有効活用を重視する立場である。

 


 どの病院グループも、病床数削減を「単なる」削減と捉えるのでなく、削減するにしても、法人の考え方に基づき、何を重視すべきかを念頭に置いている。

 参院選公約ではないが、まとめて列記することで比較することもできて勉強になるなあ。

 

 経済財政諮問会議メンバーのコメントだ。

■新浪剛史氏(サントリーホールディングス社長)など民間議員の主張:「自治体立・公的病院だけでなく、民間病院も含めた全国的な病床削減が不可欠」とし、診療報酬の加減算や補助金制度の活用による病床機能の再編を提案。

 

竹森俊平氏(慶應義塾大学教授)ら有識者議員の提言:「地域医療構想に基づく病床の必要量と現状の乖離が大きい」と指摘し、期限を区切った病床再編の再検証を求めた。


 政権与党も意識していないわけではないだろうが、維新の会の主張に通ずるところがある。

 

 今度は病院団体のコメントだ。

〇病床削減は医療機能の再編とセットであるべき

 日本病院会。地域医療構想に基づく病床再編は必要としつつも、医療機能の明確化と診療報酬制度の整備が不可欠と主張。

 

〇病床削減は地域医療の崩壊につながりかねない

 全日本病院協会。病床削減は地域医療の崩壊につながりかねない。特に中小病院では、病床削減による収益減少が経営破綻のリスクを高めると警鐘。


 「病床削減による収益減少」、「経営破綻のリスクを高める」か。

 

 病院経営層のコメントだ。

〇地方では中核病院の統廃合が常識的

 既に地方では中核病院の統廃合が常識的になり、早ければ5年以内に県庁所在地以外の医療は荒廃すると思う。

 

〇潰れる急性期病院が増えて、救急医療が崩壊する日も近い

 潰れる急性期病院が増えて、救急医療が崩壊する日も近い、というかすでに崩壊している。

 

〇家族承継もなくなると思うので大きな医療法人が台頭してくる

 それなりの規模の病院でも赤字経営。患者人数の多い診療所以外はほぼ淘汰される。魅力を感じない病院、地域は益々過疎化が進み医療で生計が立てられないので、医師もいなくなる。家族承継もなくなると思うので大きな医療法人が台頭してくると思う。


 どれも「ごもっとも」である。一般企業の多くの業界でとうに繰り広げられてきた栄枯盛衰、医療福祉業界においても、いわば「淘汰」の時代の到来か。

 

 続いては看護師のコメントだ。

〇病床削減は人員削減につながるのでは

 病棟閉鎖に伴う異動や退職のリスクがある。「職場の安定性が揺らぐ」との声も。特に若手看護師の離職につながる可能性が高くなる。


 ある意味、「究極の地場産業」とも言える医療福祉に関する業態は、それぞれの地域で雇用を創出してきた。その姿はこれからどのように変容していくのだろうか。

 

 医業系コンサルタントのコメントだ。

〇「選ばれる病院」しか残れない時代へ

 「選ばれる病院」しか残れない時代へ。病床削減を単なる財政効率化ではなく、医療提供体制の再設計と地域医療の持続性を左右する構造的課題と捉えるべきである。地域の中小病院やクリニックが「機能分化」の名のもとに整理対象となり、医療アクセスの格差拡大が懸念される。救急対応力や在宅支援力など、機能の明確化と質の高さが生き残りの鍵となる。


 『「選ばれる病院」しか残れない』か…。

 ここまでダイレクトな表現だったことはないかもしれないが、これまでも医業系コンサルタントは同様のことを、表現を変えながら言ってきたのだろう、と筆者は考える。

 

 最後に、こんなコメントを紹介して締めくくりとしたい。

〇患者(または家族):「退院を急かされるようになる」心配が

 病床数が減ることで、入院期間が短縮され、十分な療養ができないまま退院を求められるケースが増加、退院を急かされるようになるか心配。


 病院病床の削減は、ベッド自体が消えることを意味するのではなく、そのベッドは病院としてではなく、介護系なのか、有料系なのか、財源の枠組みが変わり形を変え、それこそあくまで「患者の視点に立ったサービス提供をなすためのベッドとして生まれ変わっていくはずだ

 そこはご安心頂いて良いのではないだろうか。

 問題は、そのサービスを7割引(3割負担)、もしくは9割引(1割負担)の自己負担で受益できるかどうか、である。

 これまでも、ただいまの議論も、患者の視点には立っているが、患者負担という点においては、限りなく公的保険が給付される領域を狭めようとする議論しかなされていない。少子化対策的意味合いとしての、通常分娩の保険適用等を除けば、高額療養費制度しかり、OTC類似薬の保険給付の見直ししかり。

 であるから、公的保険を補完する民間保険の開発を促すことまで、骨太の方針2025では謳われているのだ。

 

 参院選の結果がどう出ようと、この流れは変わらないのだろう。その昔、「政権交代」が実現した民主党政権時、当然自民党出身ではない大臣だし、「政治主導」を謳った民主党政権の、官僚に対する扱いがあまり良くなかったのかもしれないし、さらに官僚たちがそれに対してどう感じていたか分からないが、振り返ってみれば、政権交代前、政権交代後、そして現在に至る厚労行政を地層的に眺めてみても、おそらく断裂した模様にはなっていないはずだ。

 厚労行政は、優秀な官僚のご努力で、たとえ政権が変わったとしても、少しまわり道をするのが関の山。その方向性は何ら変わらないのだろう。

<ワタキューメディカルニュース事務局>

 

 

(※1)…

2桁億円の差に対し、そんな弾力的な運用が簡単に認められるのだろうか? といっても、兆円単位の国家予算の中で、億円単位の差など誤差と言えるほどでもないのかもしれない。しかも百分率で示せば予算比108%なので、原資があるかどうかは大事だが、重大な予算でもあるので、仮に原資があるとすれば、そう目くじらを立てることでもないか。
企業経営において34億円もの予算が狂えば、結構問題になるのだが。仮にそれが売上であったとしても、仕入計画や製造計画に大幅な変更を余儀なくされる可能性が高い。
何にしても、国家予算の巨大さの一端が窺える。

<WMN事務局>

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